ツキノワグマは、古くから“山の恵みの最高峰”として扱われてきた希少な高級食材です。
赤身は旨味が濃く、脂は驚くほど甘くて香り高い。
豚や鹿とも違う、力強さと繊細さを併せもつ特別な味わいです。
特に冬熊の脂は雪のように白く、口に入れた瞬間にと
ろける極上の質感を生みます。
一度味わうと「これぞ山の味」と感じる、まさに唯一無二の食材です。
一度食べた方が必ず驚くほど、
旨味の質がほかのジビエともまったく違う
その最大の理由は〈脂〉にあります。
■ ① 脂が“甘い”
熊の脂は低温でも溶けるため、口に含んだ瞬間に
“とろり”と溶けて、甘くて深い香りが広がります。
牛の上質なサシにも似ていますが、
よりクリーンで後味にくどさが残りません。
■ ② 旨味の層が厚い
熊は 赤身も美味しく「旨味・コク・香り」すべてが揃ったバランス型の極上肉。
出汁にした瞬間、香りが立ち、スープが一段階上品になります。
■ ③ 加熱しても固くならない
きちんと処理された熊肉は繊維が細かく、
長時間煮込んでもパサつかず、
ほろっとほどける“和の旨さ” が出ます。
■ ④ 山の恵みをまとった“香りの肉”
木の実、山菜、渓流沿いの水など、
食べているものが豊かな動物ほど、肉の香りは奥行きを増します。
熊はその典型で、
森そのものの香りを纏った肉 と言っても大げさではありません。
料理人として言えること
熊は
「珍しい肉」ではなく
「扱えれば極上の高級食材」です。
火加減・脂の使い方・下処理を正しく行えば、
和食にも、韓国鍋にも、薬膳にも、
“唯一無二の旨味”を引き出せる最高の素材です。
※ツキノワグマは一般的な家畜とは異なり、安全な食用加工には専門的な処理と厳しい衛生基準が必要です。

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