コラム

ジビエ肉って安全なの?ジビエ肉の注意点や危険性について

ジビエ肉って安全なの?ジビエ肉の注意点や危険性について

普段食べることの多い牛肉や豚肉と比べて、ヘルシーで栄養素が高いことで注目度が高くなってきているジビエ肉ですが、野生動物を処置して食材にしていることから、その安全性について不安に感じる方や、もっと詳しく知りたいという方が増えてきています。

そこで今回はジビエ肉の安全性や、実際ジビエ肉を料理する際の注意点について解説いたします。

ジビエ肉の危険性について

牧場などでしっかりと食事管理されて飼育された牛や豚の肉と異なり、野生で育った動物の肉を加工したジビエ肉には人に対する病原体(ウイルスや細菌、寄生虫など)が含まれている可能性が高いです。

そのため、ジビエ肉を料理する際には、必ず中まで火が通るよう十分に加熱することが重要です。

 

ジビエによって食中毒にかかる可能性があるウイルス・細菌・寄生虫について

① E型肝炎ウイルス

E型肝炎ウイルス(HEV)は、急性肝炎を引き起こす危険があるウイルスです

発熱や腹痛、肝機能の悪化などが主な症状で、妊婦に感染すると重症化しやすく致死率は20%を超えるそうです。

② 腸管出血性大腸菌

O-157に代表される腸管出血性大腸菌は、家畜や人間の腸内に存在しており、感染すると出血を伴う腸炎や出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こします。

③ 旋毛虫(トリヒナ)

旋毛虫(トリヒナ)とは、旋毛虫症(トリヒナ症)の原因となる線虫(寄生虫)で、体内に侵入すると筋肉痛や発熱・悪寒・浮腫などを引き起こし、最悪の場合、呼吸麻痺になり死に至る危険性があります。

これらのウイルスや細菌、寄生虫は、しっかりと加熱することで対処することができますが、加熱前の肉からでた血液により感染することもあるため、目や鼻・口に入らないようにしたり傷口を触らないように注意し、調理後は石鹸で手洗いをしっかりと行い、消毒アルコールなどでしっかり除菌してください。また調理に使用した包丁やまな板などの調理道具も同様にしっかりと洗い流し除菌してください。

ジビエ肉をお店で食べる場合

最近ではお店の看板メニューとしてジビエ料理を提供する飲食店が増えてきています。しかしジビエ料理はここまで紹介した通り、正しく調理をしないと病気になる可能性があります。

安心してジビエ料理を楽しむのであれば、安全な食肉処理工場から仕入れたジビエ肉を、正しい方法で調理してくれる飲食店を選びましょう。

といってもどのように見分けてよいかわかりませんよね。

岐阜県では「ぎふジビエ登録制度」という正しくジビエ肉を処理・加工・販売できるお店だけが登録できる制度があります。

この登録を受けるには、保健所や営業許可の他に、岐阜県が独自に策定した「ぎふジビエ衛生ガイドライン」に従っていることが求められ、その審査を通過した工場やお店だけが「ぎふジビエ登録店」として認められます。

このような審査を通過した飲食店であれば安心してジビエ料理を食べることができるでしょう。

ちなみにこのホームページ(いのちのご馳走)を運営する「ジビエ料理 小料理屋 おせん」は、ぎふジビエが食べられるお店である「ぎふジビエ登録店」として登録されていますので、岐阜へいらした際にはぜひご訪問ください。

参考URL:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/14629.html
(ぎふジビエ登録店一覧 | 岐阜県公式ホームページ)

ジビエ肉を通販サイトやお店で購入する場合

自宅でジビエ肉を料理したいという場合は、通販サイトやお店でジビエ肉を購入することになるかと思います。その場合も、ジビエ肉が正しく処置・加工されたものであるか、しっかりと確認できるお店で購入してください。

加熱すれば大丈夫だろうと過信するの厳禁です。いくら火を通したとしても万が一の危険性がありますので、流通の段階でしっかりとした業者にて処置されたジビエ肉を購入するようにしてください。


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